SAW-00

Survey of Agricultural Waterways

 

調査の概要

 用水路の踏査は、2024年9月〜11月の滞在期間中に分散的に行なっているため、時期的な統一はありません。測点(No.)は、Google Mapsに線形を表示して全長を把握した後に配点しているため、10m前後の誤差があります。撮影ポイントもNo.測点から図上計測しているので誤差を含みます。撮影はポイントの上下流を基本としていますが、9月洪水時は同地点を含みます。写真はクリックすることで拡大表示されます。

 Photoのキャプションにある記号の説明 u:撮影地点から上流側、d:同下流側、記載なし:撮影ポイントの状態、F:9月下旬の降雨時

 用水路の踏査から、幹線であるラージ・クロウをRK1〜RK5の系統に区分しています。さらにRK1を5つのかんがいブロック、RK2を3ブロックに合わせて細分しました。支線系統はほぼRK1から分岐しているため、かんがいブロック毎にNo.をつけて整理してあります。1次支線の認識はほぼ妥当と思われますが、直接分水や2次支線以降は見落としがあり正確性に欠けます。このような直接分水や2次支線がある程度に認識願います。

 下のGoogle Mapsは、右上の拡大アイコンをクリックすれば新規タブで大きく表示されます。ラインをクリックすると左枠に用水名(RK数字またはK数字)が表示され、丸いアイコンや旗印をクリックすると用水名毎の測点(No.)での撮影写真が表示されます。丸いアイコンは各用水毎の説明pageの写真測点と一致しています。

用水ブロック

 かんがい区域を用水ブロックとして区分しています。用水ブロックは、上流からRK1左岸部をIA-1からIA-5とし、RK2の右岸側をIA-6、IA-7、最下流のMohara-Riv沿いをIA-8としています。

 用水ブロックとRK系統の関係は、IA-1:RK1-1、IA-2:RK1-2、IA-3:RK1-3、IA-4:RK1-4、IA-5:RK1-5、IA-6:RK1-2、RK2-1、RK2-2、IA-7;RK2-3となっています。RK系統の起終点には黄色丸と系統別の数字を配置しています。画像をクリックし、さらに拡大表示させてください。

WL-RK01

図-

路線概要

RK1

 ラージ・クロウ(王の水路:RKと表記)と呼ばれる地域の幹線水路が南北に縦断している。Monohara Rivの標高1441mの取水施設から、耕地、旧市街地、耕地を流下し、支線系統を分岐させながら標高1349mでMonohara Rivに繋がります。延長3,640mのRK1を主水路とし、分岐する水路をRK2〜5としました。

 水路の構造は、鉄筋コンクリート構造と土水路から構成されます。2015年の地震により損傷を受けた部分が真新しいコンクリート構造となっています。コンクリート水路の幅は40〜60cm、高さは50〜100cmと区間に変化しますが、上流から下流へ縮小しているわけではありません。 取水された用水は支線、直分により分水されますが、中〜下流域では浸透水や表層水を集水し、水量を回復させています。よって、都度断面が変化しています。

 支線、直分の操作は個々の農家に委ねられ、系統的な管理はなされていません。

RK1水路の断面図

 IA-1区間は旧市街地への導水を考慮して水路勾配を抑えています。この区間の支線はK111路線のみですが、水路の左右岸に直接分水があり、かんがいブロックを形成しています。IA-2区間との境界は、Monohara Rivの支流となります。その手前でも支流を横断しますが、いずれも支流からの注水はありません。

 IA-2区間は、緩やかな勾配のままRK2を分岐します。その後、K112、K113、K121を分岐して旧市街へと至ります。旧市街の通過区間は短く、この区間で分岐したRK2の支線K201と合流します。IA-2区間の2/3を過ぎた辺りで上部面の段丘を急勾配で流下し、中部面に至った後にIA-3区間となりますが、この間は支線分岐はありません。

 IA-3区間ではK131〜K135まで支線を分岐しながら中部面を流下します。このかんがいブロックがRK1では最大面積となります。途中でRK3からさらに分岐したRK4,RK5と合流しますが、RK2からの補給水がないことから、これらの流下水は段丘面からの浸透水を集水したものです。

 IA-3区間とIA-4区間の境界は主要道としています。そこでRK3と合流していますが、段丘からの集水量は少なく、普段は生活雑排水が流下しています。IA-4区間もIA-3区間と同様に前半は中部面を流下し、K141〜K144視線を右岸側に分岐、後半は中部面の段丘を流下しますがこの区間での支線分岐はありません。2024年9月の豪雨により、土水路区間が損傷しています。

 IA-5区間は、中部面の段丘途中から下部面(現在の河床面)の平坦部を流下しています。平坦部でK151〜K154を分岐しています。上部の段丘からの集水は溜池を形成し、RK1と接続しています。終点はMonohara Rivとなっています。

RK1-1

 K111

RK1-2

 K112

 K113

 K121

RK1-3

 K131

 K132

 K133

 K134

 K135 

RK1-4

 K141

 K142

 K143

 K144

RK1-5

 K151

 K152

 K153

 K154

RK2-1

 RK1が旧市街地を通過する手前のNo.12+67地点で分岐する。旧市街地(葬送門)までの区間をRK-2とした。延長500m、途中支線1条を分岐し、その支線はRK1と合流している。

RK2-2

 旧市街内から幹線道路を横断し、段級までの間をRK2-2とする。延長700m

RK2-3

 RK2-2の段級部から、Monohara Rivまでの間をRK2-3とする。2024年は踏査を行なっていない。小排水路から小河川となりMonohara Rivに合流している。耕地面より低い区間となる。

RK3

 RK2のNo.6+75地点で左に分岐し、旧市街  Road沿いに南下する。RK1のNo.26+39地点で合流する。延長696m

RK4

 RK3の旧市街区間No.1+72地点で左に分岐する。東方に段丘を降った後は平坦地を南下、段丘沿いに南西へ湾曲した後、RK5とNo.4+04地点で合流し、東方へ進路を変え、RK1のNo.23+45地点で合流する。延長585m

RK5

 RK4と同様にRK3の旧市街区間No.3+40で左に分岐する。東方に段丘を降った後にRK4と並走し、東方におれてRK4のNo.4+04地点で合流する。延長290m

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